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It doesn't make it alright/the specials [UK]

先日、SLFのIt doesn't make it alrightを聴いて、
スペシャルズのを聴いたのだが、歌詞を改めて読んで、
シンプルでいい歌詞だなと思った。
歌がどうの、演奏がどうの、ではない曲。

Just because you're nobody
It doesn't mean that you're no good

彼らの淡々とした歌の歌詞には、日常の退屈やいら立ちの臭いぷんぷんする。

ホットでビュンビュン行く曲もたくさんあるけど、
淡々とした曲、淡々とした日々の歌詞にこそひょっとすると
スペシャルズが支持された理由があるのかなあ、なんてことを考える雨の日である。
私は詳しくないのでファン心理までは知らないが。

the jam/that's entertainment [UK]

この歌は・・・なんか切なくなるね。
淡々と目の前に広がる景色や何かをささやいてるんだけど、
冷淡な目線というか、それでいて息づく街を表現しているというか、
その両方を歌詞もサウンドも持ち合わせている。

目の前を景色が過ぎて行くだけだと思うと
過ぎ去りし日々の何やらかやらや、
後悔や、忘れてしまった喜びや、
はて、自分は何をして、何を喜んで、何を愛したのだろう・・・
という気分になる。胸が締め付けられるというか、なんというか。

30年以上たっても未だに私に何かを問いかけるこの曲。
私に答えを求めるこの曲。60になってもこたえるものがあったりするんだろうな。
中年になっても聴ける名曲、と中年になって再確認。

the damned/noise noise noise [UK]

マシンガンエチケットを再聴している。
アルバムを通じて昔はもっとメタリックに感じたような気がしたが、
案外音と音の隙間が多くて軽快に感じている。
1枚目2枚目はロウなギターソングだったが、
本作はリフ、というよりギターワークで曲が編みこまれていて
初期→中期へと変遷する過程が非常に面白い。

特にnoise noise noiseは
実に軽快で、力が抜けていて、かといってポップすぎなくてとてもいい。
コーラスの適当さや、ドラミングも跳ね跳んでいるし、
曲のシメまでダムドらしいテイストが詰め込まれている。
ランニングする時に聞くとノる。乗り過ぎる。
危険な音楽だ。

the Clash/janie jones [UK]

いまさら何を、と思われるかもしれないが、この曲、最近のヘビーローテーションに復活です。

昔々、そんなに好きではなかった。単調で、音づくりも薄っぺらで、リズムもしょぼくて、ロックンロール臭くて。
かっこいいと思ってたのはポールシムノンがジョー不在のステージで、超へたくそに、唾を吐いて
ごまかしながら歌うルードボーイのシーンぐらいで。

でも、歌詞が痛々しくて、空虚で退屈な青年の生活を生々しく描き出してて、とてもいい。
そういう思い入れで聴くと全く素晴らしい、と思えるようになった。
ごく後のジョーの詩人ぶりから考えると超単調でしかもごちゃごちゃしているが、
そこに簡単な物語が詰まってて、「彼」のしょぼい生活が生き生きと描かれている。

免許をとれるのは17歳かららしいので、ハイティーン、あるいは20前後で
働いていて、大衆車が買える「だけ」程度の男の子が主人公だ。
ありきたりで、退屈で、あれとアレくらいしか楽しみがなくて、
でも車を買ったり常識的な水準にはありたいと思っているが、仕事は大嫌い・・・

大人になってから「彼」に自分を投影したら、違うところがない。
というか今も自分を見透かされているようだ。(さすがにあれとアレはやらないけど)
痛い。ジョーストラマーの歌詞の、突き刺さるような痛みである。
ちくしょう、と思いながら今日も聴いている。
ちくしょう、と思いながら今日も生きているのだ。

angelic upstarts/reason why (album) [UK]

1983年の作品。
oi/skins ミュージックでは最高峰の一つ。
左翼か右翼かがよく問題になる業界ではありますが、
そんなこと関係なくものすごくよく聴いたアルバムのひとつ。

曲は非常にポップ、スピーディ、リーディング、レゲエまでどれもよくできているし、プロダクションもいい。
演奏面もノイジーではなく、ポーンとクリアに突き抜けながら決して軽々しくない。
歌詞や唱法、コーラスもいい。
ポップだけどメンシの世界がよく出てるんじゃないかな。

初期の「炭鉱の臭い」はあんまりしないけど、痛烈、痛快。
「reason why」はパンクレゲエナンバー全体でも出色の出来。
全体に曲調と音質に統一感があり過ぎると感じる人がいるかもしれないけれど
迷いがないという意味では一貫性と呼びたい。
ハードコア以前から「ハードパンク」と呼んで聴いてきたバンドの貫録に当時は感動したものだ。
全曲シングルカット可。
「長距離ランナーの孤独」「Solidarity」は感動もの。

shadow play/joy division [UK]

joy divisionは耽美的ポストパンクみたいに扱われているけど
メロディラインやリズムは実は正反対に見えるskinheads系の
音楽と案外近かったり影響が見られたりするようですね。
80年代初頭のハードコア-オイの勃興と時代が近くベースを共有している
から似てるのは当たり前なんだろうけど。
両生類から爬虫類や恐竜に枝分かれしていく様子みたいで今聴いても
結構おもしろかったりする。

この曲、そう。
後ろに引っ込んだサウンドがそう思わせないだけで。
当時は全然気がつかなくて、暗い、サウンドの弱いニューウェーブ扱いしてたけど
ダークなフレーズとか、やるだけやってスパッと終わるクールさ
とか、リードというより弦一本びきってとこなんかとか。ベースラインとか。
ライブ映像は特にロウで格好いい。

5年後くらいの後追いなので、シングル-アルバムの流れやリアルタイムのファンの
空気感は僕はわかりません。
今もdisorderなどすっかりヘビロテです。

shot by both side/magazine [UK]

magazine.リアルライフに収録。
ハワード・デボトはバズコックスで知ったんだけど、
マガジンを聴いたのはこれが最初。

ルックスがあんなだから体が弱そうに見えるんだけど
このアルバムはバズコックスと違う元気さというか、
ねじれてたり、決行飛ばしてたり。
他にもリコイルとかモーターケードとか
佳曲ぞろいで好きです。
わりと各曲調はばらばらで、飛び跳ねるようなパンクとダークなニューウェーヴ
との間にちょうどいるような、居酒屋と割烹と間のような、
時代的な瞬発力を感じるアルバム。

結構。


sham69/that's life [UK]

何をやらせてもへたくそで、様になっていないバンドだ。
ジミーパーシーは男前だが古い男前でかつおっさん顔のせいか、パンクファッションが
全然似合ってなくて、ふつうの格好をしている方が労働者っぽくて、
労働者ファッションといっても、スキンヘッズ的な様式美もまったくない。
シャツにダボダボのズボン。おっさんだぜ。
映画「ルードボーイ」でおなじみの歌入りの間違い、へたくそな歌。
ビートルズのコピーなんてやるなよ。
ごり押し専門で、とても後にスティヴベイタースとワンダラーズをやる連中には見えない。

あんなにへたくそなバンドがメジャーでやってたこと自体不思議だが、
奇蹟の1stアルバム Tell Us the Truthの迫力、
That's Lifeでの悪の挑発っぷり、 Hersham Boysは 全英8位と奇跡の快進撃。
game までが私のシャムだ。

しかし、何かが引っ掛かったんだろうな。
Angels With Dirty Facesを聴いて映画「汚れた顔の天使たち」を見て、
that's life を聴いて、時計仕掛けのオレンジの本を読んだ。
当時Hersham Boysしか持ってなかった。タイトル曲は最高に好きだった。
付録にif the kids...とborstal...のどうしようもないロングバージョンがついていた。
Gジャンの背中には「Walton & Hersham 1969」と書いた。
好きな曲はほかにもあるけど、that's lifeが一番痛い曲だったかな。
やればできる!の見本やね。

the clash/cut the crap [UK]

エレクトリッククラッシュ、である。
非難ごうごう、クラッシュに寄せてもらってないアルバムである。
プロダクションはよくないし、トッパーのパーカッション的かつ
中途半端ロック/ワールドミュージック的ドラムもない。
でもトッパーなんて、彼のドラミングは奇跡の産物だから、
いなければだれが代役を務められるわけでもなし、しょうがない。

ただ、みんなが否定するほど悪くない、ていうか結構いい曲ある。
three card trick ,
movers &shakers,
north&south,
dictator ....
結構出てくるんですよ。

three card trick、north&southなんて、凝り固まったパンクソング以外の耳をもってりゃ
いい曲だと思うけどなあ。
movers &shakersも裸にしたらいい男、て奴だと思う
are you red..y for warも遊びとしては好きだったし。
大層なタイトルやシンガロングの部分がうっとうしいのと、ぺったんこのギターの音質と
シンセを変えてたら、いいアルバムだったんじゃないかな。
play to win,fingerpoppinも彼らによくある端曲だと思えば、どうってことないし。
トータルでそんなに悪いかなあ。
three card trick、north&southがクラッシュじゃなくて、ジョーのソロ名義のシングル盤
のA面B面だったら、クラッシュファンももっと受け容れられた、
というか文句でなかったんじゃない?

トッパーの偉大さは確認されましたが、まあ、冷静に褒めてもいい曲はたくさん
あるアルバムと思います。中途半端ファンクはなくなったし。
このアルバム、ミック、ポール、ニッキーの3人でバック取り直してくれへんかな。
いい曲だけでいいから。

the only ones/another girl, another planet [UK]

曲のしつらえとしては完ぺきです。
史上まれにみる完璧な歌です。
イントロ、ギターのサウンド、声、メロディライン、ブレイク、サビ、
ギターソロ、突然3分でぶった切れるラスト。
ファッション、Peter Perrett、そして何よりこの曲のタイトル。

”スペースシャトルが血の中を駆け巡るイメージ”がドラッグをイメージさせる
というので批難を受けたらしいけど、まあ、本人が”違う星”までぶっ飛んでたんだから
しょうがないでしょう。

サウンド的には全体的にヴェルベッツや、テレビジョンあたりと通じるとこもあるし、
ジョ二―サンダースあたりとのつながりも深いので、ziggy meets NYC punk,てとこでしょうか。

UKでは案外少ない ルーズさの心地よいバンドだと思います。
メロディアスでシンプルなのに英国調のビートルズ臭、ストーンズ臭がしないところも
好きです。
"Flaming torch"も素敵ですね。

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